陸上の17年世界選手権男子400メートルリレー銅メダリスト多田修平(22=関西学院大)が今冬から練習拠点を関東へ移すことが5日、分かった。

日本歴代7位の自己記録10秒07を持つ「関西の星」は、東京・味の素ナショナルトレーニングセンターと大東大の埼玉県内にあるグラウンドを拠点とし、新たな進化の道を探る。今日6日に大阪市内で行われる住友電工の入社内定会見で発表する。

拠点を移す大きな理由は、佐藤真太郎コーチとのタッグだ。大東大陸上部の男女短距離ブロックでコーチを務め、ボブスレー日本代表として14年ソチオリンピック(五輪)に出場した異色の経歴を持つ。

もともと大阪陸協主催の強化育成事業「OSAKA夢プログラム」で指導を受け、目指す方向性が一致。今後は合宿以外も同コーチに師事する形で、自慢のスタートダッシュなどに磨きをかけていく。

来年4月から住友電工に入社する多田は昨年6月、追い風4・5メートルの参考記録ながら9秒94を出し、一気に脚光を浴びた。

今夏のジャカルタ・アジア大会でも第2走者として男子400メートルリレー20年ぶりの金メダルに貢献。大阪・東大阪市立石切中-大阪桐蔭高-関学大と関西で育ったスプリンターは関東に進出し、19年世界選手権(ドーハ)、20年東京五輪に備える。