東洋大は総合優勝へ大きく近づいた。6区の今西は前回区間5位と安定感があり、7区には前回10区区間賞の小笹が控える。大崩れせず、区間上位で次へつなげば可能性は一気に広がる。先頭で走れば常に前にはテレビの中継車。それは絶好の風よけになる。9、10区付近は向かい風の予報。そうなればトップを走るチームにとっては好都合で、反対に追う側には厳しくなる。往路優勝校が過去30年で19度の総合優勝を飾っている裏には、こんな一因もある。

1分14秒差で追う東海大は前回6区区間2位の中島がカギ。ここで東洋大が前に見える位置で渡せれば、逆転の潮目を作れる。7区阪口は昨年は2区を走った実力ランナーだけに、悲願の初優勝も視野に入る。

3位国学院大、4位駒大、5位法大はそれぞれ往路に主力を投入しており、復路は戦力が落ちる。6位青学大は復路にも戦力が整うものの、5分30秒差は大きすぎる。平成最後の箱根駅伝の優勝争いは事実上、東洋大と東海大に絞られた。【上田悠太】