男子マラソンの大迫傑(29=ナイキ)と女子100メートル障害の寺田明日香(30=パソナグループ)が28日、高校生の指導者との座談会を行った。

部活ができず、自主性が求められる中、生徒の意識差で悩む指導者もいた。五輪の延期も「準備ができる時間にあてられる」と前向きに捉えていた大迫は「今の高校生たちには、現状を受け入れて、そのうえで物事をどういった視点でみるかというところのトレーニングが必要だと感じました」と話した。また「部活動が思うようにできない、試合が無くなってしまった今の状況をどのように乗り越えるか、力を養うのは今しかできないことで、これは陸上競技を引退する学生においても今後の世の中に出た時に役に立つと思います」と語った。

また寺田は「高校生にはいろいろな選択肢があることに気づいてもらいながら、生徒自身の自律を促し、そして保護者の方と本人がうまく向き合えるようなキッカケづくりができたらいいですね。先生方が向き合う課題として、高校生のモチベーションの変化が激しい中、自分の視野を広げたり自律するキッカケ創りや保護者の方々との関わり方について、共通しているなと思いました。指導者や保護者などいろいろな方々と協力をしながら、一緒に高校生のために何ができるか考えていきたいです」と話した。

この取り組みは高校総体が中止となった高校生を支援する企画「日本生命 高校陸上ウィズ・アスリート・プロジェクト」の一環。