男子は中越が2時間8分22秒で3連覇。トップから28秒遅れの3位でタスキを受けた2区黒谷優(3年)がトップを奪うと、最後まで先頭を譲らなかった。全国大会は12月26日京都で行われる。

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中越をV3へ、軌道修正したのは2区黒谷だった。トップから28秒差の3位でタスキを受けると「少しは焦りがあったけれど、いけるかなという感じはした」。最初は自重し、正確なピッチを刻んだ。イーブンペースで前を走る2走者を捉える区間1位の走り。3区小山一太(3年)にトップでタスキをつないだ時は後続に6秒差をつけていた。黒谷以後の全員が区間1位。終わってみれば2位に3分13秒差をつけた。

1年時も黒谷は2区を走り2位からトップに躍り出ていた。「その時は最初から出て、後半つぶれてしまった」。そんな当時の経験を生かして焦る心を抑えながら走った。渡辺裕人監督(38)は「一番調子が良かった」と言った。

インターハイは3000メートル障害で出場を狙っていたが、北信越総体で転倒し左鎖骨骨折。インターハイ出場を逃した悔しさも快走の原動力だった。昨年の全国高校駅伝経験者5人のうちの1人。「入賞を目標にやってきた。もっとスピードを磨きたい」と黒谷は都大路へ、スパートをかける。【涌井幹雄】