「フワちゃん」が再び東北で半端ない爆走だ! 群馬のアンカー不破聖衣来(せいら、拓大1年)が、チームの6大会ぶり4度目の優勝に貢献した。

9区(10キロ)を31分29秒で区間賞。中継所でトップと38秒差の3位から逆転優勝を決めた。先月、宮城で開催された全日本大学女子駅伝では、エースが集う5区で従来の記録を大幅に更新する区間新記録を樹立。福島路でも存在感抜群だった。

底知れぬ速さでゴールテープを切った。5キロ過ぎでトップに浮上。一時は独走態勢に入った。それでも2位長野に猛追され、残り2キロ付近でラストスパート。ゴール地点の競技場では「フワちゃん、ファイト」のエールを受け、トップスピードを維持したままトラックを駆け抜けた。

群馬・大類中3年時の17年に4区で区間賞に輝いたことがあり「自分的には年齢がまだ中学生ぐらいの気持ちです」と笑いながらも、きっちり仕事を果たした。14年に中学3年だった姉亜莉珠(ありす=センコー)が、8区で群馬を3位から1位へ浮上させ、優勝への道筋をつけた。「姉が抜かしたのをキープしての優勝だったので、今度は自分が抜かして優勝したい気持ちが、走っていく中でどんどん強くなりました」。当時、沿道で声援を送っていた不破が、7年後に逆転Vの立役者になった。