7日に国立競技場で行われた陸上の日本選手権1万メートルで、選手がテレビカメラのケーブルに絡まりバランスを崩したアクシデントについて、日本陸連が8日、報道陣の取材に応じ状況を説明した。アクシデントが発生した場面の動画はSNSで拡散され、話題を集めていた。

陸連によると、男子1万メートル2組の上位選手らがゴール後、NHKのカメラクルー2人がフィールドの内側からトラック内へ。その後に走路で三田真司(サンベルクス)の首の部分に、カメラケーブルが引っかかる形で接触。さらにカメラクルー2人がフィールド内に戻ろうとした際に、4人の選手と接触しかけたと説明した。

陸連はその後、三田が所属するサンベルクス陸上競技部の総監督らに謝罪。三田はレース後に都内の病院へ戻ると首付近に痛みが生じたため、近隣の病院で診察とエックス線検査を受け、首に異常は見られなかったという。三田以外の4人の所属先にも謝罪をしたと説明した。

陸連は報道陣の取材を通じて「このような事態はあってはならないこと。三田選手、接触しそうになり影響を受けた選手ならびに所属先やご家族やご関係の皆さまには心から謝罪申し上げます。2度と同じようなことが起こらないように原因の確認、再発防止策を考えることを進めていきたいと思います」とコメントした。

サンベルクス陸上競技部の関係者は日本選手権のレース後、ツイッターに「日本選手権のレース中、報道の方のカメラコードが三田選手の走路に出てきました」と投稿。「選手を守るため再発防止を訴えるとともに、救急で検査に来ています。今後に影響ない事を祈るだけです」と続けた。三田は29人中26番目でゴールした。