陸上男子マラソンの前日本記録保持者でプロランナー大迫傑(31)が4日、実業団陸上部GMOインターネットグループへ参画し、全日本実業団対抗駅伝(ニューイヤー駅伝)に出場することを発表した。

米国滞在中の大迫は都内で行われた記者発表会に、オンラインで登壇。所属は現在のナイキのままで、GMOインターネットグループに実業団登録し、「Playing Director(プレーング・ディレクター)」に就任する。監督・コーチ陣と連携して指導・強化にあたりながら、全日本実業団対抗への出場を目指す。大迫は「駅伝で優勝を目指すうえで、さらにプラスアルファとして新たな価値を作っていけたらと思う」と意欲を示した。

同部のEKIDENダイレクターで青山学院大の原晋監督(55)も登壇し、「日本陸上界の全体の活性化になる」と歓迎。現在の陸上界について「厳しい言い方をすると、今のニューイヤー駅伝は“企業対抗運動会”でございます。もっと厳しく、ストイックな戦いにすべきです」とあえて語調を強めた。

そうした状況の中、大迫が新たな道を切り開く。「今足りないのは、彼のような貪欲さです。彼以上に情熱をもった選手はいません。各監督や選手が情熱を持って取り組めば、日本がマラソンでメダルをとれる時代がくるんです」と熱っぽく訴えた。

大迫は昨夏の東京五輪で6位入賞。その後、一時は引退を表明したが、今年2月に現役復帰することを発表した。同駅伝への挑戦は8年ぶり2度目で、15年の初出場時は1区で区間賞を記録している。