パリ五輪王者で、世界記録保持者のアルマント・デュプランティス(25=スウェーデン)が、世界新記録の6メートル30を樹立した。
14度目の世界記録更新となった。
歓喜の瞬間を見届けた妻でモデルのデジレ・イングランダーさんと熱いキスを交わした。
金メダルが決まって、バーの高さを6メートル30センチに上げた。
自身がもつ世界記録を1センチ上回る高さ。
世界記録チャレンジ1本目。
勢いよく助走して、ふわりを体を上げた。
高さは十分だったが、わずかにバーに触れた。
この日通算7本目の跳躍で初めての失敗となった。
午後10時40分。
この時点で、女子ハンマー投げの競技を終えた選手たちもフィールドを去った。
競技を続けているのは、広い国立競技場で、デュプランティス1人。
大観衆の視線を独り占めした。
世界記録チャレンジ2本目。
ふわりと浮き上がった体は、バーを超えたかに見えた。
しかし胸に触れてわずかに揺れたバーが、少し遅れて落下。
大きなため息が起こった。
ラストチャンスとなった世界記録チャレンジ3本目。
大歓声の中で、ふわりと上がった体はバーを超えた。バーはわずかに揺れたが、今度は落ちず。
それを確認したデュプランティスは、雄たけびを上げて、仲間たちに抱きついた。
この日1本目の跳躍は、楽々と5メートル55をクリアした。
5メートル75はパス。
この日2本目は、5メートル85。
こちらも余裕たっぷりで一発クリア。
右手親指を軽く立てて、納得の顔を見せた。
5メートル90はパス。
この日3本目は、5メートル95。
こちらも一発でクリア。
この高さを1本目でクリアしたのは、デュプランティスだけとなった。
この日4本目は、6メートル。
ここの一発クリアで、4本連続成功となった。
この日5本目は、6メートル10。
これも一発で成功。
地上に降り立つと、ガッツポーズして雄たけび。
初めて感情をあらわにした。
この日6本目は6メートル15。
6本連続で一発クリアすると、観客に「落ち着け」とばかり、両手を下に向けて上下させた。
唯一残っていたカラリス(ギリシャ)が6メートル20を失敗。記録は6メートルとなった。
これでデュプランティスの金メダルが決まった。
そしてバーの高さを世界新記録の6メートル30に上げていた。
ふわりと浮いた体は、バーをはるか眼下にとらえており、「鳥人」が跳躍するたびに、大観衆で埋まった国立競技場は、驚きのため息に包まれた。

