箱根駅伝3連覇中の青学大陸上部が4日、相模原市の同大相模原キャンパスで会見を開き、1日に創設した「女子駅伝チーム」の陣容や展望を発表した。
女子1期生は、京都・立命館宇治高の芦田和佳と、兵庫・須磨学園高の池野絵莉(ともに1年)の2選手。いずれも昨夏の全国高校総体(インターハイ)や冬の全国高校駅伝でも好成績を残した世代トップのランナーだ。すでに3月下旬に熊本・水上村の合宿に合流し、男子とともに鍛錬を積み始めている。
指導体制の詳細も発表された。監督は箱根駅伝監督通算トップ9度の優勝実績を持つ原晋氏(59)が男子と兼任する。女子責任者には、青学大OBで東京五輪男子マラソン補欠代表の実績を持つ橋本崚(32)が就任した。
創設は女性アスリートのための環境づくりや、次世代選手の育成などが目的。さらに人気ドーナツ店「I'm donut?(アイム・ドーナツ)」を運営する株式会社peace putとメインスポンサーを締結。全日本実業団女子対抗駅伝(クイーンズ駅伝)で5度の優勝を誇る陸上部を持つ衣料品メーカーのワコールもパートナーとして支援する。
活動拠点は相模原キャンパスや選手寮のある町田市となる。
今回の女子チームの創設経緯について、原監督は「女子駅伝を通して社会課題を解決したい。また研究機関として女子教育のあり方をさらに充実させていきたい」と説明した。
女子陸上界の現状に触れた。男子の中長距離は5年以内に日本高校記録が更新された一方で、女子は20年以上更新されていない。女子の全国高校駅伝の地区予選の参加校も15~25年の10年間で約4割近く減少していた。「これが事実です。非常に危機的状況。勝った負けだけではなく、人として社会にどう向き合っていた中で、これまで低迷していた女子陸上界を盛り上げたい」とも話した。
今後の強化方針については個人種目に専念させ、関東インカレや日本選手権を目指し、「世界を代表する選手を輩出できるように個を鍛えていきたい」。
本格的な女子駅伝参入は2年後とし、部員を増やしていきながら27年秋の全日本大学女子駅伝を目指す。さらに28年は全国大学対校男女混合駅伝の優勝や全日本大学選抜女子駅伝(富士山女子駅伝)での優勝も目指し、強化を進めていく。
女子駅伝界の電撃参入に名将は「青山学院大の原のノウハウを活用しながら学生と一緒に頑張っていきたい」と力を込める。
フレッシュグリーンの新たなタスキをつなぐための挑戦を歩み出した2選手も意気込む。
芦田は「これから私たちの走りでたくさんの人に元気を与えられるように頑張りたい」。
池野は「この4年間で芦田さんとともに個人の力を磨いて自分たちの走りでたくさん応援してくれる方に感謝の走りをしたい」と抱負を語った。

