海外に目を転じると、ダイヤモンドリーグが始まり、トラック&フィールド競技会が本格化する。

 ワールドチャレンジミーティング・ジャマイカ大会には、100メートル&200メートル世界記録保持者のウサイン・ボルト(25=ジャマイカ)が出場する。種目は100メートル。記録は風向きにも左右されるが、追い風で9秒8台が出れば順調なシーズンインといえそうだ。

 ダイヤモンドリーグ開幕戦のドーハ大会も行われる。ダイヤモンドリーグは世界のトップ選手が転戦し、ポイント制で種目毎の年間優勝者を決めるシリーズである。

 ドーハ大会にボルトは出場しないが、男子100メートルにアサファ・パウエル(29=ジャマイカ)やジャスティン・ガトリン(30=アメリカ)ら強豪が揃った。パウエルは前世界記録保持者で、北京五輪では金メダル候補だったが、そのシーズンにボルトが台頭して勝てなかった。ガトリンはアテネ五輪金メダル後にドーピング違反で4年間資格停止となったが、今季競技会に復帰。世界室内の60メートルで優勝している。ボルトよりも良い記録を出してプレッシャーをかけたい。

 また、男子800メートルには世界記録保持者のデービッド・ルディシャ(23=ケニア)が出場。5000メートルと1万メートル世界記録保持者のケネニサ・ベケレ(29=エチオピア)は、3000メートルにエントリーしている。

 ワールドカップ競歩は世界のトップウォーカーがこぞって参加する大会。ロンドン五輪競歩種目の前哨戦となる。日本からも森岡紘一朗(27=富士通)、大利久美(26=同)らロンドン五輪代表に内定している選手たちが出場する。【5月前半の主な陸上競技大会】5月4日:ワールドチャレンジミーティング・ジャマイカ大会(キングストン)5月11日:ダイヤモンドリーグ第1戦ドーハ大会(カタール・ドーハ)5月12、13日:ワールドカップ競歩(ロシア・サランスク)