<陸上:全日本大学駅伝>◇4日◇愛知・熱田神宮~三重・伊勢神宮(8区間106・8キロ)

 最後にエースがやってのけた。首位・東洋大と1分7秒差の2位でタスキを受け取った駒大の窪田忍(3年)が懸命に追い上げ、みるみる背中が迫った。13キロ付近で追いつくと、1度は並走したが、14・7キロで突き放す。終わってみれば、2年前の早大の大会記録を19秒上回る新記録で2連覇を果たした。昨年もアンカーを務めた窪田は「昨年の数倍うれしい」と喜んだ。

 1、2区で出遅れた出雲駅伝と違い、着実な走りを見せた。3区の油布郁人(3年)が、自らが1年生のときに出した区間記録を7秒更新する快走を見せて2位に浮上。そこから、東洋大と差こそ開いたが、3大駅伝デビューの5区湯地俊介(3年)、7区黒川翔矢(2年)らが踏ん張り「1分半差くらいならいける」と考えていたエースに、懸命につないだ。大八木弘明監督は「選手が頑張って、窪田まで良い流れをつくってくれた。10度目の優勝レースの中で、印象に残るレースだった」と選手を褒めたたえていた。