<全国高校総体:ボート>◇6日◇福岡・遠賀川漕艇場◇女子ダブルスカル決勝

 浜松大平台が健闘した。女子ダブルスカル(青野有希、池田奈緒=ともに3年)が3分57秒52で4位入賞を果たした。決勝は1位に8秒以上も離されたものの、納得のレースで初の全国上位入賞。悲願のメダル獲得は逃したものの、集大成の大会で好結果を残した。

 夢の大舞台で納得のレースを見せた。決勝はスタートで出遅れ、中間の500メートルも4チーム中最下位。最後までトップとの差を縮めることができず、そのままゴールした。それでも、青野は「まさか自分たちが決勝に残れると思っていなかった」。昨年8月にペアを組み、わずか1年足らずで全国上位に食い込んだ2人は、レース後に晴れやかな表情を見せた。

 総体前に国体予選などのレースがあったため、約1カ月間は2人での練習ができなかった。福岡入りする直前には北海道で5日間の合宿を敢行。しかし、悪天候の日が続き、水上で練習できたのはわずか1日。万全の状態ではなかった。

 ただ、気持ちは1つになっていた。2人で臨むレースは今大会が最後。ともに高校卒業後は競技を引退するという。池田は「集大成だったので。最後は楽しくレースができた」と満面の笑みを見せた。2人は学校でもクラスメートで席順もボートと同じ前後の関係だ。青野は「精神的に安心させてくれる存在」。池田も「どんなコンディションでも力強くこいでくれる」と、顔を見合わせて、健闘をたたえ合った。【神谷亮磨】