<全国高校総体:バスケットボール>◇男子準決勝◇6日◇船橋市総合体育館

 昨年度の全国選抜王者・明成(宮城)が79-59で洛南(京都)を下し、高校総体初Vに王手をかけた。リードされたのは4点目まで。F足立翔(2年)の3点シュートで逆転し、主導権を握った。佐藤久夫監督(64)は「気がついたら(前半で)20点差。相手に好きなことをさせずに、うまく勝てた」と合格点を与えた。

 エース八村塁と納見悠仁(ともに2年)の「壮行試合」になった。U-17日本代表の2人は試合後、U-17世界選手権(8~16日、ドバイ)出場のためにチームを離れる。その八村が32得点15リバウンドと爆発した。八村は「最初から攻める気持ちを出せた。決勝に出られないのは残念だが、走り負けないで頑張ってほしい」と仲間たちにVを託した。

 登録12人全員が1、2年生の若いチーム。3年生不在だが、逆に追われるプレッシャーはみじんもない。今日7日の決勝は福岡大大濠と戦う。昨年全国選抜でも決勝でぶつかり、勝利した相手だ。準決勝までの5戦で計132得点の八村、同75得点の納見が抜け、平均身長も低くなるが、佐藤監督は「選手が日の丸をつけるのはチームにとっても誇り。勝つ可能性は1~2%かもしれないが、小さいチームでも頑張れることを見せたい」。運動量で初優勝をもぎとる。【佐々木雄高】