<柔道:グランドスラム東京2011>◇初日◇9日◇東京体育館◇女子48キロ級

 福見友子(26=了徳寺学園職)が、またも涙をのんだ。昨年、今年と世界選手権決勝で敗れている浅見八瑠奈(23=コマツ)との決勝。五輪代表争いで崖っぷちの状況から「追う立場なので思い切りやろうと思って」(福見)臨んだ。だが2分26秒、左足を小外掛けで狙われ畳に沈んだ。「勝たなければいけなかった」という大一番で痛恨の一本負け。「大きな試合になるほど気持ちのコントロールが難しい」と声のトーンも沈んだ。

 前回北京五輪は、田村亮子に選考会で勝ちながら代表から漏れた。世界選手権は09年の優勝以降も連続2位で、世界ランクも2位。実力がありながら五輪には縁がないのか-。「自分の中で、あきらめる気持ちはありません。自分の柔道を見直して最後までやり抜きたい」と、薄くなった可能性にかける。