<柔道:グランドスラム東京2011>◇2日目◇10日◇東京体育館◇男子73キロ級

 男子73キロ級で初優勝した秋本啓之(25=了徳寺学園職)は「自分の柔道を貫くことを考えていた」と話した。準決勝ではロンドン五輪代表争いのライバル中矢力(22=東海大)に背負い投げで一本勝ち。イサエフ(25=ロシア)との決勝も背負い投げで技ありを奪って勝った。

 昨年の世界王者も今年は大スランプ。「相手との間合いがうまくとれず、自信を失っていた」。そんな時に桐蔭学園高時代の恩師、柔道部の鈴木監督からメールが届いた。「思いっきりやれば、それでいい」。迷いが消えて調子が戻った。「やっと自分の柔道が出せるようになった」という。66キロ級時代に果たせなかった五輪出場に向けて「ロンドンは最終目標。先を見ずに頑張りたい」と話した。