男子シングルスに出場した村松雄斗(18=東京アート)と吉田雅己(20=愛知工大)は、ともに2回戦で敗退した。

 カット主戦型の村松は、同タイプのウェイシン・チェン(オーストリア)に、見せ場なく0-4で敗れた。実は「カットマンに苦手意識があって」(村松)と、防戦一方。前日28日に行われた1回戦の試合直前に、愛用のラケットが検査を通過せず、急きょ新品を使っているが「ラケットというよりは、自分がまだまだだった。相手に好きなようにさせて、何もできなかった」と、表情を曇らせた。

 一方の吉田は、世界ランク8位のマルコス・フレイタス(ポルトガル)を相手に、2-4というスコア以上の大健闘だった。世界選手権初出場の吉田の世界ランクは53位。経験でも技術でも勝る相手に、真っ向勝負を挑み、多くのゲームが小差の展開。だが要所でフレイタスの強打が決まり、わずかに及ばなかった。吉田は「(各ゲームの)最後の1、2本を取れなかった。向こうは粘り強さがあった。戦術面でも勝負どころでもうまさがあった。でも勝てるチャンスはあるなと思った」と話し、手応えを感じていた。