空手家でタレントの角田信朗(55)が、国内デビュー戦となったボディビル大会で3冠の快挙を成し遂げた。

 10日、大阪市内で開催された「2016年ボディビルフィットネス選手権大会」に出場、昨年9月の「日本グアム親善 ボディビル選手権」初出場初優勝に続き、いきなり国内でも栄冠を勝ち取った。

 男子マスターズ50歳以上級と男子75キロ超級にエントリーした角田に海外初出場初優勝の慢心はなかった。「思い出作りでやっているんじゃない。『勝ちたい』じゃなく、『勝つ』と宣言してやっている」との決意から、グアム大会での調整法を再度分析。トレーニングの強度を維持しながら熊本県から取り寄せた良質の馬肉を連日1キロ食べ毎日200グラム減量する新たな調整法で大会に挑んだ。

 午前に行われた男子マスターズ50歳以上級の参加者は20人。予選審査を通過し気合を入れ直し決勝審査へ。フリーポーズの60秒では「優勝の験担ぎです」とグアム大会で使用した米映画「ラストサムライ」の挿入曲「レッド・ウォリアー」で“武士道”をテーマに切れのある空手ポーズを次々に決め、宣言通り優勝。その後の各年代別優勝者から選ばれるオーバーオールの部でも優勝しマスターズ2冠を達成した。角田は「勝つと決めて頑張ってきた。やることは全てやった。苦しかっただけに、この結果はうれしい。ほっとしています」と話しクラス別への準備に入った。

 「クラス別はチャレンジ。午前の優勝でモチベーションが上がった」と語る通り男子75キロ超級でも得意の空手ポーズで会場を席巻、見事優勝しトータル3冠に輝いた。

 ボディビル歴1年での快挙とフリーポーズでのパフォーマンスに、和歌山から来た30代男性は「格闘家らしくて良かった」。大阪市内の50代男性は「武士道とボディビルのマッチングポーズはカッコいい」など称賛の声が上がった。優勝後のインタビューで角田は「真面目に取り組んできたので、素直にうれしかったです。うれしくて血管が切れるんじゃないかと思うほど決めポーズがでました。9月のマスターズへ向けてがんばります」と次なるチャレンジへの抱負を語った。最終目標の9月の日本マスターズ選手権と来年の日本ボディビル選手権への出場資格を獲得した角田のさらなる挑戦は続く。