リオデジャネイロ五輪男子100キロ超級銀メダルの原沢久喜(24=日本中央競馬会)が7日、大相撲の伊勢ケ浜部屋を訪問し、横綱日馬富士(32)と初対面した。「張りがすごい。(相撲界では)でかくなくても、でかいですね」と注目したのはその肉体。137キロは幕内では小兵だが、目を見張った。「自分も130キロにしたい。筋肉で増やす」と続け、現在123キロからの増量計画を口にした。

 リオ五輪の入賞者8人の平均体重が約130キロ。決勝で原沢を破り、五輪連覇を飾ったリネール(フランス)は139キロの仕上げだった。「世界基準」には、いまよりも重厚な筋肉のよろいをつける必要性はある。重量級では出色の柔軟性を持つだけに、井上監督が「『柔よく剛を制す』ではなく、『柔剛一体』を目指さなければ」と掲げる姿にも、より近づけるだろう。

 日馬富士からは「いまからでも遅くない」と角界入りを熱望され、本人も「揺らぎました」とニヤリとしたが、もちろん冗談。柔道界の横綱=金メダリスト。4年後、母国での五輪が勝負の場になる。「完成度は50%」と己の肉体、技術を見るだけに、その変遷が楽しみになる。【阿部健吾】