初対戦となった東西リーグ2位対決は、立命大が慶大に完勝した。

 FGで先制後にRB西村が12ヤードランでTDを挙げる。守備もDB木村仁が44ヤードのインターセプトリターンTD。さらに西村の2本目のTDランなど、前半で34-3と大きくリードした。後半は1TD、1FGにとどまったが、慶大の反撃をFGに抑えて最後までTDは許さず。攻守の強力ラインで圧倒して、44-6と大差をつけた。

 2年連続のラッシングリーダー対決が注目だったが、西村が13回で92ヤード、2TDに対し、慶大RB李は9回で10ヤード止まり。さらに李が肩を負傷したために慶大はパス中心となったが、立命大が1TDを含む5インターセプト、ファンブルリターンでもTDをマーク。TDは与えず、得点は2FGに抑えるなど、攻守ともに立命大はスキがなかった。

 立命大は関学大にリーグ戦、全日本大学選手権西日本代表決定戦と、ライバルに初めて1年で2度負けた。2年前は法大から勝利で第1回覇者になっている。米倉監督は「前回と違い、2度屈辱を味わって、精神的にタフな状態だった。純粋に勝利へ全力を出して、3回生以下に何か残せればと思った。4回生が頑張って立て直してくれた」とホッとした表情だった。

 OL西主将は「試合がある以上いつも勝ちたい。最後まで立命大らしさを出し、後輩に残していきたかった」と学生最後を飾って満足げだった。DB木村俊は「初めて」という3インターセプトでMVP。「李を止めることが一番だった。ケガしたようで、パス中心になると狙っていった。結果はたまたま」と言いつつも笑み。2人は来年は学生コーチで、王座奪回へチームを支えていくという。

 慶大はリーグ戦で6連勝と快進撃も、最終戦で法大に負けて早大と3校同率も得失点差で優勝を逃した。エース李主将が率先垂範してきたが、途中で負傷してなすすべなし。積極的守備も立命大OLの壁を破れなかった。久保田監督は「1対1にこだわってきたが、今のままではかなわない。ひたすらハードルは高いと分かった。3年以下に力の違いを当たって感じてもらえれば」と話した。