2020年東京五輪の自転車ロードレースで国際自転車連合(UCI)からコース変更を要望されている大会組織委員会が、山梨県を通過して富士スピードウェイ(静岡県小山町)にゴールするコース案を有力候補として調整に入っていることが18日、関係者への取材で分かった。組織委の関係者は「山梨県を通ることはほぼ間違いないが、具体的なコースはまだ固まっていない」とした。

 スタートは武蔵野の森総合スポーツ施設(東京都調布市)付近とする片道コースで、今月上旬までにUCIの担当者らが山梨県の山中湖周辺を経由してゴールする起伏の激しいコース案を視察。組織委関係者は「UCIが複数のルートを組み合わせて持ち帰ったコース案を検討中で、返答を待っている段階」と説明した。流動的な要素も残るが、決定すれば新たに山梨県が開催自治体に加わる。

 ロードレースは皇居外苑を発着点とする計画が15年12月の国際オリンピック委員会(IOC)理事会で承認されたが、UCIがテレビ映りや景観を重視し、富士山を背景に走るコースを求めた。