今季シニアデビューの本田真凜を姉に持つ紗来(さら、10=京都醍醐ク)が、79・27点の高得点をマークし優勝した。

 白と黄緑の衣装で登場し、冒頭の3回転ルッツに成功。続くダブルアクセル(2回転半)と3回転トーループの連続ジャンプを決め「初めて(試合で)入れたアクセルトーが決まってうれしかった。真凜お姉ちゃんにアドバイスしてもらって、上手になった」と笑顔で振り返った。3回転フリップは転倒したものの、レベルの高さを見せつけた。

 本田5きょうだいの末っ子は、きょうだいの得意な部分をスポンジのように吸収している。次女真凜だけでなく、試合前にはこの日の男子フリーに臨む長男太一(19=関大)から助言を受けた。きょうだいの力が結集して、実戦初成功した連続ジャンプ。紗来は会場に来られなかった真凜から「紗来ならいけるよ。アクセルトーだけは絶対跳びなさい」とメッセージを受信したといい「『初めて跳べたよ』って言いたい」と喜びを隠さなかった。

 この日はタイツを靴の中に入れる“真凜スタイル”で試合に臨んだ。「真凜お姉ちゃんと(三女の)望結お姉ちゃんがやっていて、『やってみ』って言われました。(靴が)汚かったので恥ずかしいけれど、真凜お姉ちゃんと一緒って考えたらうれしい」。小4ながら真凜らが「きょうだいで一番、才能がある」と言い続けるホープは「優勝して、真凜お姉ちゃんの(ノービスB時代の)点数(90・41点)を抜けなかったら悔しい。点数も抜きたい」と全日本ノービス選手権(10月20~22日、滋賀)での好演技を誓った。

 ノービスBはスケート年齢(7月1日に達している年齢)の9~10歳が対象となっている。紗来は4月4日に10歳の誕生日を迎えたため、1学年上の小5が多く名を連ねるノービスBで、最後のシーズンを送っている。