新潟アルビレックスBBのチーム初の準決勝進出はならなかった。リーグ戦でも今季4連敗中の三遠ネオフェニックスに72-96で完敗した。前半終了時で32-49と大差をつけられ、最終的には100失点を免れるのが精いっぱい。公式戦はリーグ戦第16節名古屋ダイヤモンドドルフィンズ戦(20、21日)まで間が空く。この間の立て直しが急務になった。

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 新潟の庄司和広監督(43)がため息交じりに口を開いた。「ちょっと残念ですね…」。1試合平均91失点だった昨年12月(計11試合)の戦いをひきずった内容だった。この一戦に備えてゾーンディフェンスの細かなチェックを繰り返してきた。ただ、三河に34本の3点シュートを打たれ、14本を決められた。「相手はうちの守備を気にしていなかったということ」(庄司監督)。施した策に効果はなかった。

 試合開始直後は新潟の流れだった。12月の横浜戦で右腹部を負傷し、戦線離脱していたポイントガード(PG)畠山俊樹(26)がスタメンで復帰。PG五十嵐圭(37)とのツーガードで臨んだ。開始3分に五十嵐が3点シュートを決めて10-7とリード。畠山は「相手も抑えどころがなかったと思う」、五十嵐も「俊樹がカバーしてくれる」とリズムをつくった。

 だが、ここまでだった。相手のアウトサイドをフリーにし、1対1の守備で甘さが出ると、あっさりと主導権を握られた。第2Qは開始5分15秒でセンター(C)ダバンテ・ガードナー(26)がフリースローを決めるまで無得点。その間、三河には14連続得点された。

 チームは前日3日の午後2時にバスで長岡市を出発。正月のUターンラッシュに積雪が重なり、埼玉の宿舎に到着したのは午後9時。移動の疲労感があったことは否めない。それも言い訳にはならない。「個々が自分の役割を自覚しないと。このままズルズルいってしまう」。五十嵐は厳しい口調で言った。次節の名古屋D戦は正念場になる。【斎藤慎一郎】