日本の“仕事人”が、地元で成長した姿を見せつける。ラグビー日本代表は15日、イタリアとのテストマッチ第2戦に向け、試合会場で最終調整。6歳から兵庫で暮らし、ハードタックルと運動量を武器に先発入りしたフランカー徳永祥尭(26=東芝)は「恥ずかしいプレーは見せられない。ガス欠になるまで走り切りたい」と筋骨隆々の体をさすり、第1戦に続く勝利を誓った。

 日本人離れした突破力を買われ、15年にトップリーグの東芝入り。日本代表歴代最多キャップを持つ大野、代表主将のリーチらから技術を学び、7人制日本代表として16年リオ・オリンピックに出場。昨季からはスーパーラグビーの日本チーム、サンウルブズにも招集され、防御面の成長に合わせるように、日本代表にも定着した。

 昨季は連戦の疲労で体重が100キロを切ることもあったが、今季はバナナなどの補食で1日7食を意識し、104キロ以上を維持。食後すぐに体重計に乗り、想定した体重を下回れば、もう1度食事に戻る徹底ぶりで、海外勢にも当たり負けしない体を作り上げた。

 歴史的な勝利を挙げた15年ワールドカップの南アフリカ戦は兵庫県内のバーでテレビ観戦した。3年で立場は変わったが「いつも通り、しっかり体をぶつけていくだけ」。派手さはないが、ひたむきな熱いプレーでイタリアの強力FWに立ち向かう。【奥山将志】