「シルバーマン」の名はもう返上だ。種目別跳馬の決勝が行われ、6月の全日本種目別を制した米倉英信(21=福岡大)が15・000点で初優勝した。

 関西高(岡山)3年の時は、高校総体、全日本ジュニアなど国内の主要大会ですべて2位。当時の監督から「シルバーマン」と命名され、「見返してやろう」と奮起した。全日本種目別に続き、昨年の世界王者白井健三(日体大)がいるハイレベルの戦い。その中で「2位になるわけにはいかない。一段階上にいくには、継続して勝たなくては」と強い気持ちで臨み、ロペスハーフ、ヨー2の2本の難技を決めてみせた。

 跳馬で20年東京五輪出場を目指す。今年日本協会の強化選手に初選出され、9月のパリでの種目別チャレンジシップ、さらにW杯2戦(未定)の派遣が決まっている。W杯で、まだ国際大会で成功例のないロペスハーフを決めれば「ヨネクラ」の名がつくことになる。米倉は「一生残るものだし、名が付けば審判からの印象もいい」と意欲十分。成功率は「やった時にはほぼ立てる」と高く、「ヨネクラ」認定はそう遠くなさそうだ。