錦織が超エリート大会に戻ってくる。男子テニスのツアーを統括するATP(男子プロテニス協会)は4日、11日から始まる年末上位8人が争うツアー最終戦ATPツアー・ファイナル(ロンドン)から世界4位のフアンマルティン・デルポトロ(アルゼンチン)が右ひざの骨折のために欠場することを明らかにした。同時に、9番手にいる錦織圭(28=日清食品)が正式に出場権を得たと発表した。

錦織は自身のツイッターで、「まずデルポトロの早期回復を祈っている。とともに、またロンドンに戻れることでとても興奮している」とつぶやいた。錦織は16年以来4度目の出場となる。

錦織は、昨年8月に右手首の腱(けん)を脱臼。ツアーを離脱し、今年1月下旬のツアー下部大会で復帰した。復帰戦の米ニューポートビーチ・チャレンジャー1回戦では、世界200位以下の選手に敗退。一時は最高4位になった世界ランキングも、今年の4月には39位にまで転落した。

しかし、4月のモンテカルロ・マスターズで準優勝し、復活ののろしを上げると、7月のウィンブルドンでは自身初の8強に進出。9月の得意の全米では4強に進み、それ以降、5大会に出場しすべて8強以上。準優勝が2回というハイペースで勝ち星を重ねた。

5日発表予定の最新世界ランキングでは9位が確定。17年9月4日の週以来、約1年2カ月ぶりのトップ10復帰となる。それと同時に、最終戦出場の切符も手にした。