日刊スポーツの新企画「これ、要ります?」第2回は、柔道男子66キロ級世界王者の阿部一二三(21=日体大)が着用した日本代表Tシャツ。2連覇を果たした今年9月の世界選手権(アゼルバイジャン・バクー)にも持参し、大一番の勝負でも着た「必需品」だ。

富士山、日の丸、桜。今年の柔道日本代表のTシャツには、日本を象徴するイラストがちりばめられている。ややお堅いイメージがある柔道を覆すような、ポップなデザインは国際大会などで外国人選手らからも好評だった。阿部は大学での稽古後、寮に戻ってTシャツを広げた。「本当にこれで良いですか!? 読者の方がこれで喜んでくれるんですか? (鼻を近づけ)お気に入りの柔軟剤を使っているから、匂いは大丈夫だ」と白い歯を見せた。

Tシャツは今年5月、世界選手権の男女代表に5枚ずつ支給された。阿部のサイズはMで「速乾性があって着心地が抜群。伸びるため動きやすい」という。代表合宿や国際大会など日本代表として活動する時は常に持参。世界選手権の現地稽古や移動などでも着用し、2連覇に貢献する「必需品」となった。

世界王者が約8カ月着用した逸品だが、特に目立った汚れなどもなく、阿部のきちょうめんな性格が表れている。「Tシャツは、いつも着ているから仲間1人を失ったような感じですね。ちょっと寂しいですが、当選した方には『勝負』の時に着てもらいたいです」と、名残惜しそうに“仲間”を手放した。【峯岸佑樹】

◆応募方法 プレゼント希望者は、はがきに住所、氏名、このページの感想を明記の上、〒104・8055(住所不要)日刊スポーツ新聞社スポーツ部「これ、要ります?(2)」係までご応募ください。19日到着分まで有効です。