新潟アルビレックスBBが19年の初戦を勝利で飾り、今季2度目の4連勝をマークした。京都ハンナリーズに82-61で快勝。32-34で迎えた第3クオーター(Q)、PG柏木真介(37)が速攻から得点を重ねてリズムをつかむなど、逆転に成功。後半は主導権を渡さなかった。これで中地区で最初に20勝(10敗)に到達して、首位をキープ。昨季は第23節(三遠戦)の3月18日に届いた20勝ラインを早くもクリアした。

柏木が一気に攻め込んだ。36-36の第3Q、残り7分44秒。スチールしたPFラモント・ハミルトン(34)からつないだボールを、レイアップで決める。この試合、新潟が初めてリードを奪った瞬間だった。40-38の残り6分38秒では、速攻から仕掛けてジャンプショット。「ディフェンスをして、そこから走ろうと思っていた」。機を逃さないベテランの読みが、チームに流れを引き寄せた。

「前半はうちのバスケができていない。足を動かし、プッシュしよう」。庄司和広監督(44)はハーフタイムで指示した。前半はリング下での1対1に頼り、単発な攻撃が目立った。そこを修正した。

ボールを回し、走ってリズムを作る。第3Q、新潟は29得点し、京都を17点に抑えた。「重い展開は相手のリズムだった」。柏木は流れを変える起点になった。自身の11得点のうち、後半の得点はこの4点。要所で決めたショットは効き目十分だった。

チームは前日4日に約8時間かけたバス移動で京都入りした。到着後、柏木はマッサージと入浴、ストレッチで体をほぐした。「長いバスには慣れました」。今季新潟に移籍し、初めて経験した長距離のバス移動。当初は戸惑いもあったが、今ではケアの方法を身に付けた。隙のない姿は首位を走るチームのタフさにもつながる。

多少劣勢になっても立て直す力強さを披露し、4連勝、そして20勝目。柏木は「連勝は気にならない。1戦1戦が勝負」。気持ちを切り替え、今日6日の2戦目を見据えた。【斎藤慎一郎】