24年パリオリンピック(五輪)で追加種目候補となったブレークダンスで、昨年10月の夏季ユース五輪(ブエノスアイレス)で金メダルを獲得した河合来夢(17=神奈川・百合丘高2年)と銅メダルの半井重幸(16=大阪学芸高2年)が都内で会見した。突然の朗報、会見実施という盛り上がりに驚いた様子だったが「金メダルを取りたい」と2人とも、堂々宣言した。

昨年10月のユース五輪でメダリストとなった2人は、戸惑いながらも1つ1つの質問にしっかりと答えた。ダンサーネームRAM(ラム)こと河合は、ブレークダンスが五輪種目の候補になったことに「自分の力だけでなく先輩方が土台を作ってくれたおかげ」と話した。また、同Shigekix(シゲキックス)こと半井も「急な出来事で正直驚いてるところもある。自分が夢中になっているダンスが夢の舞台の五輪で出せるのはすごくいいこと」と喜びを語った。

世界のトップで活躍する2人だが、まだまだ一般的には競技の認知度は低い。技術を伸ばすだけでなく、魅力を知ってもらうよう普及の役割も担う。河合は「回るだけ踊るだけではなく、フットワークや技の出し方も見てほしい」と語る。

5年先ではあるが、すでに五輪を見据え練習に励む。半井は「(ユースでの)銅メダルの次の日からもっと上を目指したいと思って練習している。日本の代表だし戦うなら世界一になりたい」。河合も「今もこの先も目標は変わらない」と熱く語った。ダンスを始めたころには予想もしなかった五輪が現実味を帯びてきた。2人には5年後の世界一のイメージがしっかりとできている。【松熊洋介】