レスリングの全日本選抜選手権は13日に駒沢体育館で第1日を行い、女子76キロ級で17歳の鏡優翔(かがみ・ゆうか=JOCエリートアカデミー)が予選リーグ2連勝で今日14日の準決勝に進んだ。

各競技の有望株が集まるJOC(日本オリンピック委員会)の育成機関に所属する高校3年生が、重量級の第一人者に先勝した。優勝した4月のアジア選手権の72キロ級から短期間で増量しての最重量級初マットにも、「72もスピードは速い方だった。76ならもっと速く動ける」。リーグ初戦で対戦したのは17、18年世界選手権銅メダルの皆川博恵(31)だったが、的を絞らせず、第2ピリオド終了間際に腰を抱えて背後に回り込み、3-1で競り勝った。「初戦でもドンと来いと思いました。来てもやるだけ」と、尊敬する先輩と堂々と渡り合った。

17、18年世界カデット連覇など、若年層の国際大会でも結果を残すホープ。決勝では皆川と再戦の可能性があるが、「東京五輪の切符を絶対に手にしたい。重量級の新時代を築きたい」と生き生きと誓った。