スノーボード五輪連続銀メダルの平野歩夢(20=木下グループ)が19日の準決勝に進出した。前日の予選を9位で突破し、シード選手を加えて30人で争われたラウンドで上位12人に入った。

五輪予選対象大会初戦となった先月のデュー・ツアー(米ロングビーチ)は準々決勝で敗退。その後に臨んだXゲーム(8月、米ミネアポリス)への予備予選も敗れた。この日は課題だったコース上部の縁(コーピング)を使ったトリックを積極的に繰り出し、1本目を完走。2、3本目はさらに高得点を狙ってミスしたが、1本目の65・17点で準決勝に滑り込んだ。

準決勝は、シードされた12人を加えた24人で争う。五輪出場枠は各種目20人で1カ国最大3人。上位選手が米国など強豪国に偏っていることを考えれば、準決勝は五輪出場枠獲得の1つの目安になる。

平野自身が「まだまだ世界のトップとは差がある」と話した通り、準々決勝でさえ上位とは10点の差がある。シード選手はさらに実力が上。決勝(8人)進出には、トリックの難度と完成度を格段に上げる必要はある。とはいえ、準決勝進出で冬夏五輪出場挑戦が現実的な目標になってきたのも確か。ここで好印象を残せば、9月の世界選手権(サンパウロ)でさらに高得点が出る可能性もある。平野の東京五輪への挑戦が、本格化してくる。