14日に開幕するレスリング世界選手権(カザフスタン)女子50キロ級代表の入江ゆき(26=自衛隊)が、少女ファンから「勇気」をもらった。

12日、開催地へ向かう羽田空港で、1年ほど前から交流がある古田乙峰ちゃん(5)と交流する姿があった。「いつも試合に見に来てくれていて。『世界一大好き、世界一強い』と言ってくれました。うれしい。力になりますね」と笑顔を見せた。

出会いは2年前。3歳の時に全日本選手権で戦う姿をテレビで見て、一気にファンになったという。当時からレスリングをしており、「筋肉がすごい。すごい攻める」とマットの動きに引き込まれた。この日は母親と空港を訪れ、直接エールを伝えた。直前にはスイス旅行で山に世界一なりますようにと願掛けし、「勇気」の花言葉があるエーデルワイスの花を探して、入江に送った。

最後はハグして見送られた入江。1カ月ほど前からけんしょう炎の左手首痛は抱えるが、「だいぶ直ってきて、試合には間に合う。楽しみです」と表情は明るい。表彰台で東京オリンピック(五輪)代表内定がかかる大一番。子供好きだけに、うれしい見送りも力に、「勇気」のタックルで切符をつかむ。