バレーボール女子W杯の開幕前日会見が13日、横浜アリーナで行われた。世界の強豪12チームが総当たりで争う20年東京五輪前哨戦で、世界ランキング6位の日本を率いる中田久美監督(54)は期待する選手の1人として石川真佑(19=東レ)の名前を挙げた。

横浜大会を戦う6チームの監督が顔をそろえた記者会見。ドミニカ共和国との初戦を前に中田監督は6日のメンバー発表時と同様、「東京五輪でメダルを取るために、この大会で少しでもいい色のメダルを取りたい」と決意表明し、「石川を試したい。石川の勢いはチームにとって大きい」と明かした。

新エースの黒後愛(21=東レ)は右足首の故障で大会途中からの出場になる見込み。その代役として浮上した石川は男子代表・石川祐希(23=パドバ)の妹で、今春に黒後と同じ東京・下北沢成徳高を卒業したばかり。7月のU20世界選手権(メキシコ)、代表Bチームで臨んだ8月のアジア選手権(ソウル)でエース格として優勝の原動力になった。アタッカーとしては171センチと小柄だが、相手ブロックへの対応力とメンタルの強さを持っている。

ドミニカ共和国は世界10位ながら攻撃力、サーブ力が特長で、6月のネーションズリーグ最終戦では7勝7敗同士で対戦し、2-3で敗れた強敵だ。横浜大会ではその後、ロシア、韓国、カメルーン、中国と戦うが、石川が中田ジャパンに勢いを持ち込めば、目標のメダルに向かって前進できる。【小堀泰男】