女子SP首位の紀平梨花(17=関大KFSC)は、トリプルアクセル(3回転半ジャンプ)を2本着氷させるなどして148・98点で合計230・33点だったが、驚異の15歳トルソワに逆転されて2位だった。

冒頭の3回転半は着氷で大きく乱れた。2本目の3回転半で「1つ目の時は『やってしまった』って思った。次で絶対にコンビネーションをつけたいと思った」と意地の連続ジャンプ。その場での修正もうまくいき「ルッツもなく、アクセルもミスしたけどあの点数はすごい成長」と演技全体を振り返った。

今までにない心境で臨んでいた。自身の演技の前、トルソワが4回転ジャンプを3本も跳び、フリーと合計点ともに歴代最高点の演技を見せつけられた。「いつもならギリギリ超えられるかもしれないっていう点数は多くあったけど、今回はすごく圧倒された。ノーミスをしても超えられるか分からないと思った。今までにない感情のスタートだった」と動揺があった。

今季中に4回転サルコーに挑戦する意向を示してきたが、左足のケガもあって今大会も見送った。「新時代だと思う。4回転も必要な時代だけど、今のままでは入れられる状態じゃない。何とかケガを治して、早く練習に入って、いち早く習得したい」と焦る気持ちをおさえられないようだった。