元卓球女子日本代表で12年ロンドン、16年リオデジャネイロ五輪団体でメダルを獲得した福原愛さん(31)が27日、都内で台湾観光PRイベントに出席し、東京五輪代表争いを繰り広げる現役選手へエールを送った。

福原さん自身も04年アテネから4大会連続で五輪に出場した経験があり、自身の体験を重ね合わせた。

「来年1月には出場選手の内定が決まる。今、大変な時期。選ばれるにしても選ばれないにしても、日々、過ごしているだけで本当に苦しい。選手はちゃんと呼吸も出来ないと思うぐらい、息苦しい毎日を過ごしていると思う。選手の気持ちを考えるとすごく苦しい、夜もしっかり眠れない日々が続いているのではと思う」

東京五輪の男女シングルス代表は、1月発表の世界ランキングで日本人上位2人が選ばれる。団体戦要員の3人目は、日本卓球協会の強化本部推薦で決まる。

今年4月、第2子となる長男を出産した福原さん。子育ての真っ最中だが来年、東京五輪を迎えるに当たり「自国開催のオリンピックで少しでも卓球界、スポーツ界に対して恩返しできたらなと思います」と目標を語った。

報道陣から3歳になる長女へ今後、卓球指導はするかと問われ「私が母に教えてもらったのと同じようにできるかと言われたら、できないと思う。だからたぶん、しないと思う」と答えた。今年の漢字を聞かれ「動」と答え、「自分が動くという意味合いです」と話した。

イベントでは夫で卓球選手の江宏傑(30)とともに台湾に住んでいる関係で、台湾の魅力をふんだんにアピールした。一押し食材は「たろいも」。「スイーツにも、火鍋などの料理にも合う。カロリーがゼロだったら毎日食べたい」と会場の笑いを誘った。

夫江とともに訪れた場所でおすすめスポットを聞かれ、夜市を推した。「市ごとに違う屋台がある。食べ歩きだけでなく、射的、輪投げなどもあり、とても楽しい」と薦めた。江には「泣き虫とも言われるけど、食いしん坊とも言われる」と笑った。

台湾について「気候も人も温かい。子どもやおじいちゃん、おばあちゃんにも優しい。日本語も通じるところがある。すごくオススメしたい」と、観光大使さながらだった。【三須一紀】