前回大会優勝のBシード大阪桐蔭(大阪第1)が、Aシード桐蔭学園との“桐蔭決戦”に敗れ、2連覇の夢が散った。

前々回大会準決勝、前回大会決勝で勝った相手に、前半で0-21とリードを許した。2年時に“飛び級”で高校日本代表に選ばれたNO8奥井章仁主将、フッカー江良颯(いずれも3年)のキャリーも封じられ、速く、強く、組織的なディフェンスになかなかゲインラインを切れなかった。

桐蔭学園には5月のサニックスワールドユース順位決定戦で31-35と負けた。花園での対決も2連敗、2連勝と来て、今回で2勝3敗に。

綾部正史監督(44)は「すごくシンプルで力強い、いい時の桐蔭学園さんの形を出し切らせてしまった」と潔く敗因を分析。一方で、前半27分に敵ゴール前5メートルまで攻め込みながらペナルティーを犯し、速い仕掛けで3本目のトライを許したことを残念がった。「(トライが)取れると思って、あの一瞬だけ(選手の集中が)ばらけた。ボールから目を切った。指導力のなさです」とこぼした。

ただ、後半のスコアは12-10。相手の足が止まった時、江良と奥井がトライを決めた。奥井主将は号泣しながら「スキル、基本とすべての面で相手が上。(プレーが)すごく丁寧でした。でも、自分たちがやってきたフィジカル強化は間違ってなかった」と後半の反撃に胸を張った。大阪桐蔭=日本一のフィジカルを目指す綾部監督も「60分間戦えたのは選手の成長。これからも自分たちの形、土台は変えません。ただ、それをもっときっちりできるスタイルを目指したい」と話した。