2月21日、バルセロナ合同テスト3日目が行われ、メルセデスAMGのバルテリ・ボッタスがトップタイムを記録した。

最も柔らかいC5タイヤを使い、初日にルイス・ハミルトンが記録した最速タイムを1秒以上塗り替える1分15秒732をたたき出した。メルセデスAMGの午後の走行を担当したハミルトンも0・784秒差の2番手タイムを記録し、メルセデスAMGが初日に続いて1-2と速さを見せた。

前日に初投入し物議を呼んだDAS(ダブル・アクシス・ステアリング)と呼ばれる装置に対し、F1を統括するFIA(国際自動車連盟)からは2020年に関しては合法とのお墨付きをもらった。そのデータ収集も含めて午前と午後でドライバーを分けて計138周を走り込み、入念なテストを行っている。

「今年型マシンはバランスも挙動も大きな問題はないし、去年型よりもリアの安定感が増していて運転しやすいんだ。DASも違和感なく使うことができている。新しいものを生み出せば物議を醸すのは当然のことだけど、僕らは合法性に自信を持っているし、操作も非常に簡単で安全だ。僕らはまだまだ学習の途上だし、もっと速さをもたらしてくれることを祈っているよ」(ボッタス)

レッドブル・ホンダは午前中に走行したマックス・フェルスタッペンが1・904秒差の8番手、午後のアレクサンダー・アルボンは2.422秒差の10番手となっている。この日も依然として硬く安定したC2タイヤを中心とした走行で、マシンの比較データ収集を行ったり、レースを想定したロングランで淡々と走行した。

アルファタウリ・ホンダは午前担当のダニール・クビアトが1・695秒差の5位、午後担当のピエール・ガスリーは2・051秒差の9位となっている。

テストは2月26日に再びバルセロナで再開し、29日まで行われる。(米家峰起通信員)