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今日の誕生日

ミシェル・クワン(1980年)

米国の女子シングル元世界女王。98年長野オリンピック(五輪)銀メダル、02年ソルトレークシティー五輪銅メダル。世界選手権優勝5度(96、98、00、01、03年)。全米選手権は98~05年の8連覇を含む最多タイ9度の優勝を誇る。


クリス・リード(1989年)

 →Pick Up!


Pick Up! クリス・リードさん

男子アイスダンス元日本代表。姉キャシーさんとのカップルで10年バンクーバー五輪17位、14年ソチ五輪21位。トライアウトを経て村元哉中と組んだ18年平昌五輪では日本勢最高15位の成績を残しました。

父が米国人、母が日本人で、米ミシガン州カラマズー市の生まれ。競技を始めたのは東京の二子玉川でした。最初は米国の大会に出場しており、05-06年シーズンに全米ノービス選手権で優勝。本場でも期待の存在でしたが、翌06-07年シーズンに日本を選択しました。


14年2月、ソチ五輪の団体アイスダンスSDでキャシー・リード(左)と演技をするクリス・リードさん
14年2月、ソチ五輪の団体アイスダンスSDでキャシー・リード(左)と演技をするクリス・リードさん

185センチ、78キロの体格を生かしたダイナミックな動きに、姉キャシーと息を合わせた演技で07年から全日本選手権4連覇。負傷欠場した11年を挟んで12年から再び3連覇と、日本アイスダンス界の第一人者でした。12年の国別対抗戦(団体)では優勝に貢献しています。

15年春に引退したキャシーに代わる相棒を求め、日本スケート連盟を通じた異例のトライアウトを実施。話題になりました。ここで村元哉中とのカップルが実現し、同年から全日本選手権を3連覇。計10度も日本一になりました。

飛躍したのが18年。4大陸選手権で3位、平昌五輪15位、世界選手権11位と、いずれも日本勢の過去最高成績を残して、平昌後には「キャリアで最高の演技ができた」と日本のレベルを引き上げた自負と喜びに浸っていました。4大陸選手権の表彰台もアジア勢で初の快挙でした。

昨年12月31日に現役引退を表明。YouTubeに「氷の上で演技できなくなることが寂しい」とのメッセージを投稿した一方で「新たな目標が見えてきた。日本のアイスダンスを世界レベルに持っていきたい」。今年から後進の指導に当たる考えを示し、実際に大阪・泉佐野市の関空アイスアリーナ(木下グループアイスアリーナ)で次世代を育成する準備が進んでいました。

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現役を退いてから約3カ月後のことです。信じられない悲報が日本に届いたのは…。今年3月17日、日本スケート連盟がクリスさんの急逝を発表。日本時間の15日午前0時20分、米デトロイトで亡くなりました。30歳。公表された死因は心臓突然死でした。新型コロナウイルス感染拡大の影響で来日が遅れていた中での悲劇でした。

同21日にはミシガン州の葬儀場で告別式が営まれ、姉キャシーさんが日本語で天に語りかけました。

「あなたの声が懐かしい。あなたの笑顔が懐かしい。あなたと手をつなぐことが懐かしい。クリス、あなたのために強くなりたい。そして私のアイスダンススクールを続けていきたい。だから、私をこれからも見守っていてね」

あらためて、日本アイスダンス界の発展に多大な尽力をされた功労者、クリスさんに対し、心よりご冥福をお祈りします。


今日の1枚

2018年2月17日
2018年2月17日

18年2月、平昌五輪フィギュアスケート男子フリーの演技終盤にクリムキンイーグルを決める宇野昌磨。


今日の出来事

女子シングル本田真凜がシニアデビューに向けてフリー曲「トゥーランドット」を初披露(2017年)

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