静岡県高校バレーボール総体代替大会は男女とも、2月に行われた新人戦の優勝校が頂点に立ち、2冠を達成した。昨年の県総体から4大会連続同一カードとなった女子決勝は、富士見が島田商に2-0で快勝。今大会を最後に引退する3年生4人の花道を飾った。

富士見が「最高の形」で女王の座を守った。第1セットを奪うと、勢いそのままに第2セットも県内のライバル島田商を突き放していく。最後は、24-18から江塚咲陽(さよ、3年)が相手コートにスパイクをたたき込んだ。「今までで一番調子が良くて楽しかった。自分で決めたいと思っていたので良かった」。優勝を決めたヒロインは試合後、涙を流しながらチームメートと抱き合った。

今大会を最後に11人の3年生のうち、江塚を含めた4人が受験勉強のために引退を決めていた。甲斐健悟監督(36)は3年生を中心に大会に臨むことを決め、ブロックのシステムやレシーブの位置取りも“代替大会仕様”を組んだ。4人の引退に花を添えるように、チームは東部地区予選から全てストレート勝ち。江塚は「全員で戦える最後の大会で優勝できてうれしかった」と振り返った。【前田和哉】