フィギュアスケート男子で冬季五輪2連覇の羽生結弦(25=ANA)が23日、日本テレビ系「24時間テレビ」にリモート収録の形で出演した。

今年は14年以降の恒例だったアイスショー披露はないものの、今年の番組テーマ「動く」にちなみ、新型コロナウイルス感染拡大後に「動いた」ことを語る、と予告されていた。取材は今月13日にリモートで行われたといい、大会やアイスショーが軒並み中止になっている中、練習時間も削られた中、新型コロナ禍の中で「動いた」ことについて「勉強してました。ひたすら。ふふふ」と柔和な笑顔を見せた。

在籍する早大人間科学部(通信教育課程)では人間情報科学を専攻。「フィギュアスケートにおいて、モーションキャプチャ技術をどれだけ使えるか。あと、どういう展望があるのかをまとめた論文です、基本的には」と紹介し、実物を公開。その中の1項目として「3Dモーションキャプチャによる陸上でのジャンプの研究」を初公開した。

人間の動きをデジタル化して記録・解析する装具のモーションキャプチャを自身に着け、陸上でトリプルアクセル(3回転半ジャンプ)を跳んで動作を研究。将来的に、選手の技術向上やAI採点などフィギュアスケート界の発展に役立てたいと願っており「練習する時間が少なくなってしまったからこそ、勉強にすごい集中できてて。自分の論文を完成させられたことが1番、動いたことかなとは思っています」と語った。【木下淳】