ショートプログラム(SP)7位の細田采花(25=関大KFSC)がフリー8位の100・71点を記録し、合計156・23点の7位となった。上位9人の西日本選手権(10月29日開幕、京都アクアリーナ)進出を決めた。

進出ラインがちらつくフリーで、細田が意地を見せた。冒頭のトリプルアクセル(3回転半ジャンプ)を着氷させると、無観客ながら見守る関係者から拍手。こらえたものもあったが、7つのジャンプをまとめた。3回転半は回転不足判定を受けたが、持っている力を出し尽くした。

昨季は西日本選手権で16位。上位12人の全日本選手権出場を逃し「『やってしまったな』『終わったな』っていうのが素直な気持ち」と振り返った。

18年全日本選手権では3回転半を武器に自己最高の8位。毎年のようにシーズンを終えると自分に向き合い、競技を続けるか決めてきた。22歳で3回転半に初成功した苦労人は、1年、1年を全力で歩んでいる。

毎年訪れる当落線上の緊張感。この日もまた1歩、階段を上がった。