新潟アルビレックスBBの連勝はならなかった。延長の末、滋賀レイクスターズに93-99で競り負けた。第3クオーター(Q)で最大15点のリードを奪われながら、第4QはSFロスコ・アレン(27)を軸に追い上げ、80-80と追いついた。だが、5分間の延長、滋賀に4本の3点シュートを許すなど引き離された。

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つかみかけていたホームでの連勝はならなかった。延長の残り2分5秒、SF林翔太郎(25)の3点シュートで88-88と追いついた。だが、ここまでだった。その後は滋賀に2連続で3点シュートを決められるなど徐々に引き離された。

第3Qは28-43と出だしで15点ビハインドだったが終了時は53-54と1点差に迫った。第4Qのスコアは27-26とリードして延長に持ち込んだ。ただ、「延長はガス欠だった」。福田将吾監督(36)が言うように、延長を戦い切る余力はなかった。

「負けたくない、という気持ちがメイン。後半はアグレッシブにプレーすることだけを考えていた。ホームで2連勝できなかったことは残念」。チーム最多の36得点で45分間フル出場のアレンは悔しさを押しとどめるように言った。22得点のPFリチャード・ヘンドリックス(33)は41分38秒、林は36分27秒など、滋賀が30分以上出場した選手が2人に対し新潟は5人。出場メンバーの偏りが、体力を奪っていた。

PG五十嵐圭(40)は勝ち切れなかった内容を厳しく反省した。「まだプレーの遂行力が低い」。前半のつまずきが大きかった。第1Qの残り4分59秒でPFリチャード・ヘンドリックスが10点目を決めてから、第2Qの残り7分11秒にSFロスコ・アレンが12点目を奪うまで無得点。日本人選手の得点は第2Qの残り4分2秒にPG五十嵐のフリースローまでなかった。かみ合わなかった攻守が最後まで響いた。

中2日で富山戦(21日、アオーレ長岡)が待つ。「チームとして、しっかり立て直したい」。アレンは短期間での修正に気持ち切り替えた。【斎藤慎一郎】

○…もつれた展開の中、冷静に仕事をしたのが五十嵐だった。34分58秒の出場で9得点6アシスト。9点中7点は追い上げムードの後半に記録。本職のPGではなくSGで出場する時間帯が長かったが、要所でゲームを組み立てた。「前半は自分がボールを持つ時間が短かった。後半は意識して多く持つようにした」。惜敗の中、ベテラン司令塔はさりげなく存在感を漂わせた。