京都成章がノーシードの中部大春日丘を14-3で破り、6大会ぶり4度目のベスト4を決めた。

先制トライは“ジャイアン”が決めた。前半7分、マイボールをキープした左中間ゴール前。ロック本橋がラックの左後方から右サイドに走り込み、SH宮尾からトップスピードでパスを受けた。前はがら空き。トライを確信した。193センチの巨体でボールを持った右手を突き上げ、インゴールに飛び込んだ。

本橋は「サインプレーです。でも、あんなにきれいに決まるなんて…。思わず右手挙がっちゃいました」。自画自賛の先制劇が流れを呼び、同16分にはCTB松沢もトライを決め、主導権を握った。後は8人の交代枠を全部使い、中部大春日丘の反撃をしのいだ。湯浅泰正監督(56)が「1番の武器」という厚い選手層は相変わらずだ。

準決勝の相手は東福岡になった。花園で過去2度対戦し、89回大会準決勝で12-67と完敗、96回大会準々決勝で22-28と惜敗。念願の全国制覇には、越えねばならない壁だ。FB辻野主将は「ディフェンスの成章というものを見せて勝ちたい。ウチの(群がるような)“ピラニアタックル”ができたら」と話した。【加藤裕一】