8年連続13度目の出場となる女子・富士見(静岡)は、城南(徳島)に0-2のストレート負けを喫し、2年連続の初戦敗退となった。【河合萌彦】

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「悔しいと思えないくらい、ふがいない試合をしてしまった」。富士見の石間愛子主将(3年)は、そう言って肩を落とした。試合は、序盤から相手に主導権を握られる苦しい展開。攻撃でも各選手の息が合わず、持ち味のコンビバレーを披露できなかった。打開策を見つける間もなく試合が終わり、甲斐健悟監督(37)は「何もできなかった」と下を向いた。

今大会は、新型コロナウイルス感染防止のため、無観客開催。観客席からの応援がないことが、選手たちへの精神面に影響を与えた。OH畑葵(3年)は「これまでは、得点したときは周りが盛り上げてくれた。今回はそれがなく、不安から自分たちで雰囲気をつくることができなかった」。重苦しい空気に包まれるチームを立て直せず、石間は「『笑顔で楽しもう』とみんなに言い続けたが、盛り上げきれなかった。主将としての力不足を感じた」と唇をかみしめた。

8年連続出場も、またも全国の壁にはね返された。1年時から3年連続で春高の舞台に立ち続けた畑は、後輩たちへ「1、2年生は技術がある選手がそろっているので、もっと上にいける。来年は(チーム初の)ベスト8を超えてほしい」と思いを託した。