バレーボール男子代表の石川祐希が(25)所属するミラノが、レギュラーシーズン首位のペルージャを3-2で下した。2セットを先取されてからの逆転劇で、プレーオフ準決勝進出に王手をかけた。スターティングメンバーに名を連ねた石川は14得点を挙げ、勝利に貢献した。

イタリア4強(トップ4)クラブの1つのペルージャから、ミラノがクラブ史上2度目となるアウェー勝利をもぎ取った。2セット連取される厳しい流れだったが、チーム全員で挽回。3、4、5セットいずれもデュースにもつれながら取り切った。準決勝進出を大きく前進させる逆転勝利を収めた。

14日(日本時間15日)の第2戦に向けて弾みを付ける内容だが、気を緩めるつもりはない。石川は「ペルージャはこれで負けたら終わりなので、積極的にプレーしてくると思う。それに負けないチームだと僕は思っているので、チームを信じて、今日以上のプレーで戦いたいと思っています」と話した。

11日で東日本大震災発生から10年を迎えた。当時15歳の中学3年生だった石川の脳裏にも、深く刻まれている。

石川は「愛知県で生活していたので直接的な被災はありませんでしたが、テレビや新聞で見た光景は今でも鮮明に覚えています。本当にたくさんの命が失われ、今でも困難な時を過ごしている方も少なくないと思いますが、今日の勝利が東北のみなさんに届いてくれたら非常にうれしく思いますし、何かの力になってくれたらとてもうれしく思います。これからもみんなで、感謝の気持ちや思いやりの心をもって乗り越えていきましょう」と呼び掛けた。