24日に53歳で死去した92年バルセロナ五輪柔道男子71キロ級金メダルの古賀稔彦さんの葬儀・告別式が29日、川崎市内の寺院で営まれた。

施主の長男颯人さん(23)は出棺時、古賀家を代表してあいさつした。声を震わせながら気丈に対応し、参列者約1000人に感謝の気持ちを伝えた。

「このたびは大変厳しい状況下の中ですが、これだけ多くの方に父・古賀稔彦を見届けて頂き誠にありがとうございます。父もきっとこれだけ多くの方に来て頂いていることに、とてもびっくりしていることかと思います。これから私たち家族は父の教えと精神と遺志を受け継ぎ、父の分まで精いっぱい生きていきたいと思います。このたびは父・古賀稔彦の葬儀告別式に足を運んでくださりありがとうございました」

古賀家は柔道一家で、3人の子供たちも国内外の大会で活躍する。颯人さんは偉大な父と同じ中量級の73キロ級で、日体大時代に全日本学生体重別選手権優勝などの実績を持つ。大学卒業後は慶応高の教諭となり、柔道部を指導する傍ら、自らの鍛錬にも励んでいる。