ノービスA女子で村上遙奈(12=木下アカデミー)は76・91点の3位だった。

冒頭、高難度の3回転ルッツに挑戦。これはステップアウトになったが、続く3回転サルコー-3回転トーループ-2回転ループの3連続ジャンプと3回転フリップは、それぞれ4分の1回転不足と踏み切り違反の疑いがありながらも決めた。

後半はダブルアクセル(2回転半)でミスがあり「タイミングを間違えて、違う方向に軸がいってしまいました。両足で前向きに着氷してしまったので、良くなかったと思います」と反省。全体的にも「全然ダメでした。前の試合で跳べていたものができなくなってしまったり、全然できていなかった」と理想は高かったが「この試合を胸に残して次の試合を頑張りたいです」と糧にした。

同門で、日本女子初の4回転トーループ成功者となった島田麻央(12=木下アカデミー)とは同い年。来季の目標を聞かれた際に自ら名前を挙げ「島田麻央ちゃんには全然追いつけないんですけど、もっともっと近づいていけるように、麻央ちゃんを目標にして頑張りたいです」と語った。

オーストラリア生まれ。「浜田先生に見てもらえることになって、日本に来ました」と言う通り、パースに住んでいた8歳の時、浜田美栄コーチの下で約1カ月間“短期留学”する機会に恵まれ、認められて門下生になった。「浜田先生はジャンプだけでなくスケーティングやスピン、コンパル(ソリー=規定)から、基礎からしっかり教えてくださる。その基礎があるからジャンプも跳べる。基礎から習って、そこから伸びてきた感じです」と笑顔を見せた。

「結構、仲いいです」という島田と高め合い、将来は日本を代表する選手へ。島田は4回転トーループを跳ぶが、村上は「私はトリプルアクセル(3回転半=3A)に挑戦中です。以前は同じく4T(4回転トーループ)の練習をしていたんですけど、まずは3Aを跳べるように頑張っています」と、こちらも大技の習得に集中している。

強みを問われると「ジャンプ」と返し「スケート大好きで、跳ぶことが大好き」。モチベーション高く、中学1年生になった新シーズンへ向かう。【木下淳】