新潟アルビレックスBBは10月のリーグ戦開幕に向けてチーム作りが本格化している。在籍2季目のSF大矢孝太朗(27)は、SG佐藤公威(37)とともに今季の副主将に就任した。新主将のPG岡本飛竜(28)を支えながら自身のレベルアップを図り、チームに貢献する。

試合形式の練習で大矢はオフェンスリバウンドを捕り損ねた後にすぐさま自陣に走って守備。再び攻撃に転じるとリング下に割って入る。平岡富士貴監督(47)が進める攻守の切り替えの速さと、アグレッシブなプレーを実行しながら開幕に備えている。

24日に平岡監督に副主将に指名された時は「自分では役不足」と戸惑ったという。バスケ生活初の“役職”。小中高、大学と1度も部内で肩書がつくことはなかった。ただ、すぐに気持ちを切り替えた。「飛竜さんの声に最初に反応してまとめていく」。主将の指示を率先して行動に移すことでチームをまとめる決意をした。

選手としては勝負の年。3季在籍したJR東日本秋田からプロ入りした昨季は、33試合出場で1試合平均出場時間5分にとどまった。「今季はまず平均10分。その中で仕事をすれば、時間は伸びていく」。跳躍力を生かしたリバウンド以外に今季は持ち味の走力を武器に外からの攻撃も重視。「特に3点シュートを決めたい」。藤原隆充コーチ(43)からシュートの軌道が大きな放物線になるようにとアドバイスを受け、自主トレで繰り返す。

チームが始動する前の6月下旬から自主トレを開始し、着々と準備してきた。「昨季よりもステップアップする」。自身の向上をチーム力アップにつなげる。【斎藤慎一郎】