吉田夕梨花(27=ロコ・ソラーレ)・松村雄太(31=コンサドーレ)組が、竹田智子(43)・竹田直将(44=ともに名寄協会)組を10ー4で下して、初戦を制した。

先日の4人制の女子で最終予選行きを決めたばかりの吉田が、課題としていた前半から好ショットを連発。ドロー、テークともに有利な展開を作り出した。長姉と結婚しており、義兄になる松村も主に担当した最終の5投目できっちり仕事を果たし、スチールに導いた。ロコ・ソラーレの姉知那美がコーチに入り、藤沢、鈴木もスタッフとして支えている。

女子では唯一、北京五輪に2種目の「二刀流」で挑む可能性を持つ吉田は「まだ課題を残しているのが私たちらしい。チャンスは作れると思っていた。チャンス来た時にしっかり取れて良かった」。松村は「完璧ではない1試合目、ポジティブな意味で完璧ではない。最後までやれて、ほしい情報をある程度取れた」と手応えを口にした。

北京五輪出場枠が懸かる最終予選(12月、オランダ)出場チームを決める代表決定戦。3組が総当たりの予選を行い、上位2組が決定戦に進む。

◆カーリング混合ダブルス 男女1人ずつのペアで争う。4人制より2エンド少ない8エンド制で行われ、各エンドにつき1チーム5回ずつストーンを投げ合う。1人目は1、5投目、2人目は2~4投目を担当。両チームがセンターライン上の所定の位置に1つずつストーンを置いた状態から始まる。後攻チームは1試合に1度、ストーンを置く位置を左右いずれかにずらして配置する「パワープレー」を選択可能で、複数点を取るチャンスが拡大する。五輪には前回の平昌大会から採用され、日本は出場権を獲得できなかった。

◆大会方式 過去2年の日本選手権でそれぞれ優勝した両ペアと、今年1月1日時点でワールド・カーリング・ツアー・ランキング国内最上位ペアの計3組が2回総当たり形式の予選を行い、上位2組が最終3日目(20日)の決定戦(最大3試合)に進む。決定戦では、予選での直接対決の結果も含めて先に3勝したペアが勝者となり、日本代表に決定する。

◆北京五輪への道 今大会の勝者は日本代表として、来年の北京五輪の出場枠が懸かる最終予選(12月5~9日、オランダ・レーワルデン)に出場する。同大会には14チームが参加し、残る2枚の五輪切符獲得を目指す。北京五輪には10チームが出場。5月の世界選手権(スコットランド)で上位だった8カ国がすでに出場権を確保している。その世界選手権に日本からは吉田と松村雄のペアが臨み、11位で北京五輪出場切符を逃した。