昨季全日本ノービス選手権16位の山田恵(けい、12=パピオフィギュアクラブ)が、スケートと飛び込みの二刀流で高みを目指す。6月30日時点で満11~12歳が出場するノービスAで79・16点を記録。優勝で全日本ノービス選手権(10月22~24日、滋賀県立アイスアリーナ)に弾みをつけ「まずはジャンプをしっかりクリーンにして、後は『楽しく踊る』のが目標です」と大舞台へ誓いを立てた。

急成長ぶりが演技ににじんだ。回転不足などはあったが、フリップ、ループ、ルッツ2本の3回転ジャンプで構成。3回転を跳びだしたのは約1年前というが、並行して今年から水泳の飛び込みを始めた。地元のアクシオン福岡で練習し「最初は怖かったけれど『私は跳べる!』って思ってやったら跳べる。体幹を強化できていると思います」。3回転ジャンプは、ここ1週間できれいに降りられる手応えが出てきたという。

小学6年生になり、身長は145~6センチまで伸びた。ジャンプに怖さは感じないが「『なんか今日、身長伸びている』って思うことがあります」と明かす。目標の選手は今季シニア1年目で注目を集めるカミラ・ワリエワ(15=ロシア)。明るい12歳は「ワリエワ選手は軸がむちゃくちゃ細くて、体が柔らかくて、すごい。私は後半にスピードが落ちて、ガリガリと滑ってしまうので、体力面でぐいぐい滑りたいです」と飛躍を誓った。【松本航】