昨年の全日本ノービス選手権A3位で、今季ジュニア1年目の中井亜美(13=MFアカデミー)が、いきなり60点超えの高得点をマークして首位発進した。

冒頭の3回転フリップから3回転ルッツ-3回転トーループの2連続、最後のダブルアクセル(2回転半ジャンプ)まで全て成功。純白の衣装で伸びのある演技、ノービス上がりとは思えない表現力を披露し、プログラムを完璧に演じ切った。キス・アンド・クライで60・17点のスコアを聞くと「やったぁ!」と笑顔を見せて納得した。

その後、この大会2連覇を狙う住吉りをん(18=東京・駒場学園高)に同スコアで並ばれたものの、ジャンプが完璧だったことで技術点は36・49点。合計点の次の順位決定基準となる技術点で住吉の34・15点を上回り、1位を守った。

小学校4年の18年に全日本ノービス選手権Bで優勝し、同6年の昨季はノービスAの表彰台に立つ。飛び級で出場した全日本ジュニア選手権でも6位と健闘した。中学生になった今春、新潟のアイビスSCから千葉・南船橋のMFアカデミーに移籍して、さらに技を磨いている。

日本スケート連盟の強化選手B入りが発表された7月には「日々の練習で自分のベストを目指し、今シーズンの良い成績を想像し、実現できるように頑張ります。応援よろしくお願いします」とコメント。その今季公式戦初戦でノーミスの首位発進と実力を示した。

フリーは9日の午前9時20分から行われる。【木下淳】